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沈まぬ緋色、昇りゆく茜色 / 鬼滅の刃

第21章 可愛い君、かわいいあなた ✳︎✳︎




「まだ君と二人でいたい」

「杏寿郎さん、それは嬉しいのですが……お腹空いてません?」

「うむ。思い切り空いている。お預けは辛いのだが……」

「お預け……?」


お預けとは。
彼女の顔に疑問符が浮かび上がる。しばし逡巡する七瀬だったが、あっと合点がいったように声を漏らした。


「あの、お芋もふかして来ますから行かせて下さい」

「む……そうか」

さつまいも。
俺の大好物だ。ふかし芋はこの寒い季節にぴったりである。性欲も食欲も自分の中でせめぎ合っていたが、今この瞬間は食欲に軍配が上がる。

名残惜しさを漂わせつつ、彼女の体から両腕を外した。


「美味しいの、作ってきますね」

「ああ。楽しみに待っている」

ちうと音を響かせ、唇に口付けをくれた七瀬は嬉々として厨(くりや=台所)へと向かう。














「んう、杏寿ろ、さん。もう……そこばっかり、あ…んん」

一時間後、自分の部屋にて。
昼食を食べた俺は七瀬とまぐわうべく、彼女と肌を合わせていた。

先程から甘い声をずっと聞かせてくれる恋人に、自分の性欲は高まるばかりである。


「君のここに触れるのが、特に俺は好きでな。諦めてくれ、男の性だ」

湯浴みの時と同様、七瀬を後ろから抱きしめ、柔い二つの膨らみに掌を這わせている。
恋人のそこの大きさは然程でもない。しかし弾力があり、とにかく触り心地が良いのだ。

自分の掌で覆える乳房が、自分の動き一つで形を変える。


「あ、ん……ダメ、それは……」

「七瀬」

「やっ、もう……」

乳輪をきゅっと複数回つまんでやると、そこは俺の愛撫に応えるようにいつも固く質量を増す。

「きょ、じゅ、さん…こするの、は……ああっ」

「何故だ? こんなに反応していると言うのに……」



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