第4章 蕾酒
後宮に入って半月ほどが経った。
相変わらず私は裸でウロウロさせられていたが、後宮(ここ)では衣服着てるか着てないかはあまり問題にはしていないみたい?
湯浴み後の女官たちは素っ裸で廊下でいつまでも立ち話をしているし、最近少し暖かい日には部屋の端で乳房を露わにして涼んでいるどこかの妃様も見かけた。
「花見の宴?!」
「そう、今晩王族と妃方で宴会があるんだけど『余興』を出さなきゃならないんだ。ネズも手伝ってくれ。」
姫様に命じられて私は夕方湯浴みに行かされた。ネコさんも一緒についてきてカラダ中を念入りに洗われた。脚の間の敏感なトコロにも手を触れてきて擦り上げてきた。
「ひゃあっ………!!」
ゾクゾクする感触に思わず変な声を上げてしまったが、ベールの中のネコさんの切れ長の目は鎮まり返ったままだ。
離れに戻ると、桜色の布を掛けた大きな卓が運び込まれていた。
「ネズ、戻ったね。こっちの準備も出来てるから早くこの卓の上にヨコになりな。」
(?!)
「ほら、早く!」
戸惑う私に構わず、姫様とネコさんの手で卓の上に転がされた。
パン、パン!
姫様が手を叩くと数人の人夫たちが入ってきた。
(え?何?!)
「縛って。」
姫様が指示すると、一人の人夫が卓の上の私の胸のあたりに縄を置く。
ひんやりとした縄の感触でカラダが震えた。
「そう、ウデごと括りつけちゃって。二重に。胸を挟む様にしてね。」
(い、いたっ……)
「ガマンしな、貧相な胸もこうすりゃ少しはマシに見える。」
(ヒドい………)
―――これはまだ序の口だった。
姫様が顎で合図するとべつの人夫が一人ずつ卓の両側に立った。抵抗する間もなく脚を持ちあげられ、両膝を割られた。
開かされた脚は人夫たちにガッチリと押さえつけられてビクとも動かせない。
姫様は私の脚の間を覗き込むと、
「結構生えてきちゃってるんだねえ〜見映えが悪いから全部剃るよ。」
前もって用意されていたのかネコさんが差し出した小刀で、私のほんのりと生えかけていた陰毛が姫様の手で剃られ始めた。
(いやっ!恥ずかしい……)
「動くんじゃないよ!手元が狂ったらイタイのはネズだよ!」
私はぎゅっと目をつぶった。