第2章 王子様の秘密
なかに埋まっていたものがずるりと引き抜かれた。さっきまでの重量感がなくなって一気に寂しくなる。
霧島は何やらベッドのすぐそこにある冷蔵庫を漁っている。
「あった」
手に持っているのは怪しげなビン。なんでそんな物常備してあるわけ????
「これ飲んで」
「絶対飲まないから」
私は頑なに唇閉じた。そんな怪しいくすり、絶対飲んでなんかやらない。
「くち、開けて」
ビンの蓋を開けて口の前まで持ってこられる。甘い匂いがして嗅ぐだけでも頭がおかしくなりそう。
「ほんと頑固だよね」
「や、ぁ、っあ、あんん」
なかに指が埋められた。グイッとなかで指が曲げられていい所に当たってしまう。そっちに気を取られているせいで、霧島が薬を口に含んでいることなんて気づかなかった。
出したくないのに声が漏れてしまって口が開く。その隙を狙って唇がくっついて、とろっとしたものが口に流し込まれた。
「なにっ、いまの…………」
「気持ちよくなるおくすりだよ。飲んじゃったね??」
反射的に。口に流し込まれたものを飲み込んでしまった。すごく甘くて、あたまがぼーっとするような………?
その時だった。どくんって身体が熱くなって、力が入らなくなってくる。
「おかし、っい………なっ、んかあつくなって、………」
呼吸も荒くなって上手く喋れない。苦しくて、もどかしい。身体が上手く動かない。
「あははっ。もう薬効いてきたんだ」
肩に手が触れたその時、びりびりって電流が走った。触られただけでこんなに刺激を強く感じるなら、これから私は………?
「すっご………。ここもとろっとろ」
「触んないで……………、おかしく、なっちゃう」
「こんなか、今ぶち込んだら絶対気持ちいいだろうね」
割れ目を優しく撫でながらそんなことを言う。少しの快楽でも今の私には十分すぎるのに。でも、想像しただけで疼いてしまう。