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愛執染着

第1章 生意気殺し屋と溺愛殺人鬼


『あの子の命を奪った、奴を殺して。いくらでもお金は払うから。』



仕事が入った。殺人鬼に復讐して欲しいと。未だに犯人は捕まっていなくて警察でさえ尻尾を掴めていない。

警察が連続殺人犯を捕まえるまで待てないとご遺族は言った。

私たちの仕事は"殺し屋"。依頼を受けたら殺す。それだけの簡単なお仕事なのだ。

被害者もバラバラで。まるで共通点はない。そのため出没場所を特定するのがすごく難しかった。

そして今日やっと上の人から、反社会の色んな人たちを使って彼の居場所を特定することが出来たと電話が来た。

あとは簡単、いつも通りころせばいいだけの話。今までに失敗なんてした事ない。このセカイでも腕がいいって認められてるんだ。

だからこの依頼も私に託された。失敗するわけにはいかない。

大きく深呼吸をして、ころしの道具を持って家を出る。言われた場所へと向かう。



車を走らせてたどり着いたのは廃墟のような場所。ただならぬ殺気を感じる。このなかに奴はいるんだ。そう確信すると身体の底から熱くなってきて身体がみなぎってくる感じがする。この衝動に任せて私は殺しを働く。

その時だった。ふと背後に気配を感じた。急いで後ろを振り向くとそこには例の殺人鬼の男がいた。

「来てくれたんだね。嬉しいよ。」
にこにこしながらこちらを見る男。

「は……………?ころすぞ」

「ふふっ。噂通り可愛いね」
こちらへ近づいて来る男に腰にしまってある銃をすかさず取り出し銃口を向ける。
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