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転生侯爵令嬢の溺愛物語

第15章 二度目の初めて R18


それは今までにはない、ただ幸せな思いを感じられた瞬間だった。

「アメリア、重いだろう?」
「大丈夫です。もっと、私に体重を掛けて下さい。」
「いや、十分だ。ありがとう。」

汗を滴らせたキラキラしたシェラザード様の微笑みは、神かと思った。が、少しして体を起こしたシェラザード様。

「すまないが、このまま一緒に浴室に連れて行く。私に掴まってくれ。私の体液が零れる。」

申し訳無さそうにいうシェラザード様に、私は言われた通りにしがみついた。迷っている場合などではない。

でも、足腰が立たなかった私は、シェラザード様に隅々まで洗われることになって顔を両手で覆うことしか出来なかった。

ううっ、下半身が痛い・・・。

「ひゃあっ!?」

突然の浮力に掴まる場所を探し、シェラザード様の首に抱き付いた。あ、顔が近い。

「そのまま掴まっていろ。湯船に入る。」

静かに水音を鳴らし、ほうっと一息つく絶妙な湯加減。そして、そのまましゃがみ込んだシェラザード様の膝の上に乗せられている。

浴室の中では、ただ水が流れる音のみ。

「痛むか?」
「えっ?あ、その・・・はい。」
「前は魔法で色々と回復させたからな。」

それは罪悪感を感じたが故に?

「まぁ、今後、少しずつ慣れていけばいい。」
「今後?それは、また?」
「ん?まさかと思うが、婚姻を結ぶまでお預けなど言わないよな?」

今回は特別で、そういうものではないのですか?今後もこんな足腰立たなくなることをするのですか?

「非常に不本意だが、ロイドの十分の一くらいは気持ちが分かった気がする。」
「王子の気持ちですか?どんな?」
「増々、アメリアが欲しくなった。また、私を受け入れてくれ。大丈夫だ。避妊は忘れない。」

大丈夫の意味が違うかと。

「アメリア。聞いたからと言って、どうにもしてやれないのだが・・・ロイドに見切りを付けた理由は何だ?」
「遣れることは遣りつくした・・・からですかね。結果も伴わなかったですし、最後まで王子にとって私は悪でしかありませんでしたから。」
「そうか。私がもっと早くにこの国に帰って来ていたら、少しはその憂いを晴らす事が出来ていたかもしれないな。」

そう言えば、ゲームにシェラザード様の姿は無かった。それに、今、この国に帰って来ていたらと言った。

「近々、アメリアに聞いて貰いたいことがある。」
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