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転生侯爵令嬢の溺愛物語

第33章 その後のシュリア王国 ~シェラザード side~


あれから二年。

卒業と同時に、私たちは結婚式を挙げた。純白のウエディングドレスを身に纏ったリアはとても美しかった。

「やっぱり、我慢出来なかったね。シェラって。」

そう茶化す原因となったのは、今、リアの腹の中に私の子が宿ったから。目立たない内にと、慌てて挙式する羽目となった。

「でも、ウエディングドレスがこのタイミングで用意出来てるって、シェラの確信犯じゃないのか?」
「確かにね。シェラらしいと思う。」

ルーズベルトとシュバイツが好きに言っている。正直に言えば、出来てもいいとは思っていた。

だから・・・避妊しなかったし。どうせ、夏にはする予定だったのだから、それが少し早くなっただけだ。

ただ、リアの胸は元々が豊満。妊娠の影響なのか分からないが、どうやら圧迫するほどの膨らみが見える。

男どもの視線を別の意味で集めそうだ。邪な目を向けたヤツを、根こそぎ目潰ししたい。

「シェラ、素敵。よく似合ってる。」
「リアも美しいな。目が離せない。」

初恋の女性は、変わらず可愛くてどうしても独り占めしたくて仕方なくなる。

国民に祝福される中、結婚式は順調に挙げる事が出来た。ホッとした私は、リアを抱き上げ早々に自室へと戻った。

「体調はどうだ?疲れただろう。」
「少し、ありがとう気遣ってくれて。で、その・・・するの?」

一応、今日は初夜。無理をさせなければ、する事は可能らしい。

「したい。」
「もうっ、こういう時ですら素直なんだから。でも、程々にね?」
「あぁ、分かっている。疲れたら先に寝ていい。」

少しだけ膨らんでいるリアの腹を撫で、その愛らしい唇に自身の唇を重ねた。営みは深く愛を囁きながら、私はリアを抱いた。

愛の結晶となる子が宿る中、また子種を・・・と思ったが、どうも欲が止まらなかったのは、今日は初夜だからか。

疲れて先に寝てしまったリアの額に口付けをし、私も横になっては柔らかくリアを抱き締めた。

その冬、第一子となる男の子を産んだ。その後、私との間に子は三人。三男一女の父親となった。私としては、もう一人くらいと思ったが・・・その五人目は、更にその数年後。

国は王を変えても健やかに発展していった。国王の采配と、王妃の知識によって。そして、国王となっても王妃には重い程の溺愛を注いだのは言うまでもない。


おわり

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