第15章 二度目の初めて R18
「アメリアのご家族には、フランを付けたから問題ないだろう。では、行くぞ。」
屋敷の中は、壁紙、調度品どれを取っても高級そうなものばかり。その上、成金みたいなものではなく、品もあって素晴らしいに尽きる。
どれだけ曲がり角を曲がったか、もう覚えていない。でも、ある立派な扉の前で立ち止まった。
「ここが私たちの部屋だ。と言っても、元々は私の私室だ。」
「はい?私たちと仰いました?」
「あぁ、そう言った。ご両親の承諾も得ている。」
そんな言葉聞きたくなかったです。親公認の同衾って!!
「あの・・・私、家族と一緒で・・・。」
「却下だ。早く入れ。直ぐに湯あみできるように用意させている。隣りの部屋が浴室だから気兼ねしなくていいだろう。」
気兼ねは別の意味でいっぱいしますけど。だって、隣りの部屋にシェラザード様がいらっしゃる・・・まさか、一緒ってことはないですよね?
「どうかしたのか?そんなに私の顔を見詰めて。一緒に入りたいなら、私なら全然構わない。」
「私は構います・・・。」
「残念。ほら、先に入って来い。」
浴室に押し込められ、待機していたメイドさんたちに身ぐるみを剥がされ押し込められた。洗ってくれようとしたことは、何とか丁重にお断りした。
それにしても、広くて立派な浴室だ。一人で入るには勿体ないほどに。前世なら、泳いでいたかもしれない。
あ~、今日は緊張した~。こんなに気持ちいいお風呂に入っていたら・・・・・・・・・。
意識飛ばしてた!!
「あれ?ここは・・・。」
「目が覚めたのか。疲れていたようだな。だが、湯船の中で寝るのは勧められない。」
「湯船の中・・・。」
慌てて体を見れば、ガウンを着ていた。
「こ、こ、こ、このガウンは誰が?」
「私だ。」
あーーーっ!!!見られてたっ!!そして、迷惑かけちゃった。恥ずかしいっ!!そして、驚かせてごめんなさい。
「ごめんなさい・・・。」
もう、色々と残念な私で。そして、シェラザード様も同じガウンを着ている。どうやら、私が寝ている間に入ってしまわれたのですね。
ソファーで読書をしていたシェラザード様が、ベッドへと来て傍らに座った。私の髪を優しく撫でる。
「疲れたか?」
「少し休めたので大丈夫です。」
「そうか。なら、初めてをもう一回やってもいいか?」
初めてをもう一回???