• テキストサイズ

転生侯爵令嬢の溺愛物語

第30章 最後の攻略キャラ


授業が始まったので経緯を説明できなかったけれど、後で説明すると言えば頷いてくれた。その事にホッとする。

でも、授業中何度か視線を感じた。その視線の中に何となく熱を感じるのは気のせい?絶対に目を合わせない様にしよう。

そっと隣りを見上げれば、いつもの如く綺麗な横顔。私が見ている事に気付き、少しだけ目を細めるシェラザード様。うっ、ヤバい。心臓が痛い。

でも、授業だ。集中。でも、つい頬を緩めてしまう私は仕方ないと思う。何とか授業も終わり、教室内の隅っこに移動。二人の距離は相変わらず近い。

そのまま私は経緯を話した。シェラザード様が呼び出されている間、図書室にでもと行っている途中で対面したことを。言われた言葉も一言一句違わずに言っておいた。

ん?あれっ、何で抱き締められているんだろう?ここ教室の中だし・・・えっ?

「アメリアに興味津々な様だな。」
「えっ?」
「何度も見ていただろう?熱が籠った目で。私と情を交わす度に美しくなっていくアメリアの事が欲しくなったのだろうな。全く、厄介なヤツに惚れられたものだな。」

不安気な目でシェラザード様を見れば、こめかみに口付けされた。

「そんな顔するな。教室の中だと言うのに、安心させるために口付けしたくなるだろう?」
「そ、それは・・・。」
「赤くなって愛らしいな。毎晩のように情を交わしていると言うのに。」

それ以上はダメだと、両手でシェラザード様の口を塞ぐ。でも、その手をシェラザード様の舌に舐められる。変な声を上げそうになれば、楽し気に微笑まれた。

その日から、呼び出しは控えて貰ったらしく、いつも傍にいてくれた。それでも、ずっとと言う訳にはいかず、放課後のこの日に図書室でシェラザード様を待っていた。

本棚で選んでいると、急に現れた人に目を向けて驚いた。

「やっと、一人になったな。ホント、婚約者かどうか知らないけど目障り極まりないよ。学生の内に色んなことを試すチャンスの期間なのにさ。そう思わない?」

驚いて後退れば、詰め寄って来るケルト。気付いた時には、壁しかない状態。

「でも、いい事聞けたからいいか。」
「いい事?」
「そ、だって、アシュリーと情を交わしてるんだよな?だったら、一回くらい試しても問題ないだろう?それに、俺って魔法耐性が高いんだよ。だから、少し痛いのを我慢すれば・・・。」
/ 205ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp