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ONE MORE CHANCE【東リべ】

第4章 Backtrack


「っと、」




トサッ


ベシャッ!












前と同様、力が抜けたように倒れた伊織さんを支える。

…橘直人、2回目なんだから少しはコイツのこと支えてやれよ。




花垣はまた顔から床にダイブしていたが、それをどうするわけでもなく伊織さんを勝手にソファに寝かせる












「…松野さん、ひとつお聞きしたいのですが。」

「…んだよ。」














「…伊織さんが帰国してからの2年間、貴方が彼女を東卍から守っていた、ということで間違いないですか?」

「っ、、、テメェ、なんでそれを知っている」












東卍がずっと、12年前からずっと伊織さんを探していたのは知っていた。

東卍を抜ける時、三ツ谷くんにもひと言忠告された。












【千冬、これからもし伊織と会うことがあったら、アイツを東卍から守れ。】

【は?それってどういう…】

【…伊織は今の東卍を知れば、必ずマイキーと接触を図る。
そしてお前はきっとそれを止められない。
だからせめて、近くにいて直接守れ!】

【…ぇ】

【東卍を抜けるお前にしか頼めない。
…頼んだぞ。】

【!?ちょっと!三ツ谷くん!?!?】













…それから今まで、三ツ谷くんには一度も会えてない

行方もわからない





場地さんといい、三ツ谷くんといい…

全員が伊織さんのことを守れと言う





一体どうなってる?










と、12年経って、本当に伊織さんは俺の元に辿り着いた。

しばらくすると、彼女の周りを誰かが嗅ぎ回るようになった。





…10年もこちらの世界から離れた伊織さんは気づかなかったが、俺には見えた








そいつらの持ち物に卍のマークがあった











「…確かに、伊織さんは奴らからマークされていた。
そろそろ俺自身も限界を感じてはいたところだ。」

「…そうですか。
…実は、昨日会った東卍の幹部がタケミチくんにそうぼやいているのを聞いたんです。」

「…それで、か。」

「はい。
…彼女は、一体何故そこまで、、、」









さあな、それは本人にだってわからねぇよ
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