第4章 Backtrack
「伊織さんは東卍の脳とも言われていたらしい。
とは言っても、本当にほとんど人前に出る事はないからレア度で言えばマイキーくんやドラケンくんを超える。」
「…そこまで表に出ないとなると、、何か理由がありそうですね」
「ああ、理由は今んとこそれはわからねぇけど…
でも、現代の伊織さんがタイムリープしてる影響で、多分俺たちがタイムリープする前よりかは表に出る頻度は上がってるはずだ。」
だとすると、このままタイムリープの合計時間が長くなれば、現代でも第三者目線の彼女の実態が掴める可能性は高まる
「…東卍の脳ってことは、参謀のような立場を占めているんでしょうか」
「参謀…うーん、、、なんだかなぁ
うまく言えねぇけど、ドラケンくんもすごくしっかりしてるから小さいことはあの人が処理してるんだよ。
周りが言うには、伊織さんは東卍の重大事の時に、最も重要なポストを占めるらしい。
だから、本来喧嘩賭博とかの小事の時は出てこない。
抗争とかそう言うレベルの時だけらしいよ。」
「…なるほど」
…そこまで東卍幹部として上層部にいるにも関わらず、東卍として動くことはごく稀
そして現在の東卍には所属しておらず、一般人として生きている
聞けば聞くほど分かりませんね…
「ん?誰だこれ?」
「…どれですか?」
タケミチくんの手の中にある書類を見ると、そこには現在の東卍幹部の写真
"千堂敦"
「え!?アッくん!?」
「…?千堂は幹部なんかじゃなかった。
確か彼は12年前少年を刺して捕まり、今は末端のチンピラだったはずです…」
「あ、俺それ止めた」
「!じゃあ!!」
未来が変わっている!!
「…タケミチくん、千堂と連絡は取れますか?」
「あ、番号が変わってなければ多分…」
「すぐに会いに行きましょう!
今は情報が欲しい!!」
「おう!」
姉を救うのに、その手段の情報はいつも伊織さんや松野さんからのもの
昔東卍にいた2人を信用し切るのは、過去にも行けない僕には無理だ
だから、ここで確かめたい
2人が本当に仲間だと言うことを