• テキストサイズ

ONE MORE CHANCE【東リべ】

第16章 Murderers


伊織さん…?


今までの無気力な目じゃない
確固たる意志のある目

まさか…伊織さんの目的って…!!!





「稀咲、下がってろ。
俺がやる。」

『…!』

「さぁ来い!!伊織!!!」




ヒュッ─

ガッ!ゴッ!バキッ!!!





聞いたことのないような鈍い音を立てながら、2人の脚が激しくぶつかり合う

過去の伊織さんの喧嘩は何度か見たことがあるけど…
でも…それとは比べ物にならないほどの動き

あの時はまだ子供の"喧嘩"だ


でも…今の伊織さんの動きは違う…
本気だ…

全てにおいて容赦がない





「ハハッ!さすが伊織姉!!
撃たれてなおこの強さ…久々にテンションが上がる!!!」

『っ!』

「マイキーが死んで!失うものが何も無くなったんだろ!?
気分はどうだ!?空虚になった気分は!!?」





伊織…姉…?って言ったか?今…

いや、それより…伊織さん、なんで立っていられる?
撃たれてるんだぞ?あの人…!






ゴッゴッ!!ガッ!!!





「あの日!お前がなけなしの理性で東卍を繋いだ日!!俺は最高に高揚した!!
あの日以来だ!この感動!この感触!!
死を肯定し死に救いを求める今こそ!伊織姉の強さは至高に達する!!!」

『ハァ…ハァ…はっ!』

「さぁ!もっと俺を楽しませてくれ!!」


「…」

「伊織、さん…」






2人の攻防が激しすぎて見ていることしかできない…
けど…多分もう長くは続かない…






『ッ!ガハッ!』

「あっ!」

「嗚呼、でも残念だ…」






ゴキッ!






『う"…』

「伊織さん!!」

「楽しい時間はすぐに終わってしまう…」

「やめろ!イザナ!!!」

「伊織姉は最高の姉さんだったよ。
…これで終わりだ。最高の時間だった。」

『っ!』






伊織さんが吐血した瞬間、彼女の首にイザナの蹴りが思い切り入った
そして崩れ落ちる彼女に向けて銃を構える



と、伊織さんが地面についた手でその場から飛び退き、スカートの下…右の太もものホルスターから小さな何かを取り出した






『死ね…イザナァ!!!』





パン!
/ 848ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp