第4章 Backtrack
「今回のタイムリープで少しわかったことがあります
お二人がタイムリープする条件は、僕を間に挟んでの握手。
しかし、戻ってくる際はタケミチくん単独による握手でも良いみたいですね。」
「ああ。
最後は確かに俺と直人しか居なかったからな」
『うん。
私は万次郎の家にいたし』
「そうですか…
それと、向こうに行っている間、あなた方の体は仮死状態でした。
そして向こうで過ごした分だけ、こちらの時間も経過している。」
『あ"!本当だ!!
病院からの連絡やばいくらいきてるじゃん!!!』
私これクビになるレベルだ
医者が無断欠勤なんてあり得ない
「ああ、どうせ変える未来ですし別に良いかと思って何もしてません
タケミチくんに至ってはバイトでしょう?
伊織さんも例えそこがクビになったとしても、天才と呼ばれる貴方なら引くて数多のはずです」
「え…?伊織さんそんなすげぇ人なの…?」
「タケミチくん知らないんですか?
アメリカで救命医として異例の脳外入りしたこともあるはじめての日本人ですよ?」
あー、そんなことあったっけ、
てか、この人他人事だからってすごい適当じゃん
「で、間違って帰ってきたのはわかりました
次はあなた方の向こうでの現状をお聞かせください。
少なからずミッションについては考えているんでしょう?」
そうして私たちは向こうでの日々を2人に報告していった。