第16章 Murderers
「ここが天竺のアジト…」
「…え?」
俺たちは東京に攻めてきた天竺の横っ腹を突きに来た…はずだった
「わー…思ったよりいっぱいいんなぁ…」
「何人やるか勝負っスよ。」
「怪我しちゃうからみんな逃げて」
いや…思ったよりいっぱいっていうか…これって…
「罠…ですね」
「待ち構えてやがったな」
「ん?」
真ん中のやつ…どっかで見たような…
でも横浜に知り合いとかいねえしな…気のせいか?
「やっと来たな」
「やっと来たって…何人いんだよコレ」
「100人!」
「はぁ!?」
「100対4かよ…」
「ふっ…お前ら出てけ。」
「?」
真ん中の奴は一言回りの取り巻きにそう声をかけると、100人いるという天竺の兵隊はゾロゾロと俺たちの隣を通り過ぎて倉庫から出ていった
「100対4なんて卑怯な真似しねぇよ。
1対4だ!!!」
「!」
「へー!カッケェじゃねぇかコノヤロウ」
「やるか?」
「ああ!東京卍會4番隊隊長河田ナホヤだ!
そっちが1人ならこっちも1人だ!」
「ナホヤくん!」
「ちょっ…ズリィ!」
「がんばって!スマイリー!」
「天竺四天王、鶴蝶だ」
「いくぞコラァ!!」
「来いや!!」
ドゴッ!ゴッ!!バキッ!
「オラァ!」
「ッ!」
「いけ!そこでアッパー!!」
「ドキドキして見てられないよー!」
すげぇ…2人とも一歩も引かねえ…
互角だ…
体格的にはナホヤくんは不利なのに、全くそのハンデを感じさせない動き
さすが隊長格、強い…
「うぉらぁああ!!!」
ドッ!!
「入った!」
「よっしゃああ!!」
「おー!」
ナホヤくんの蹴りがしっかり相手のボディに入った
大の字に倒れた相手はもう立てない様子だ
「ハァ…ハァ…四天王って言うだけあって強かったぜ。鶴蝶。
よーし!お前ら!東京もどるぞ!」
「スマイリー、ばんそこあるよ」
「あーあ、なんかいいとこ持ってかれたなぁ」
「…」
四天王の一角を削れたわけだし、稀咲には会えなかったけど目標は達成したといえる
けど…
「なーんか気になるんだよなぁ、鶴蝶
…ま、いっか」