第16章 Murderers
「松野千冬、場地圭介、射殺。
柴八戒、焼殺。
三ツ谷隆、絞殺。
龍宮寺堅、斬殺。
羽宮一虎も林田春樹も、他のメンバーも全て殺されました。」
「…」
「今回は稀咲ですら殺されてます。」
「稀咲も…?
みんな…死んでる…?
なんで……そんなことって…」
ダメだ…頭が回らない…
ただ写真の中のみんなを見てることしかできない
こんなに笑ってるのに、こんなに幸せそうなのに、今は誰も生きていないなんて…
「…犯人はまだ捕まっていません。
どこにいるのか、手がかりすらない。」
「…!そうだ!伊織さんは!?伊織さんは見つけたのか!?
あとマイキーくんも!!あの2人を早く見つけないと!!」
早く見つけないと…あの2人まで殺されてしまったら…
伊織さんまで殺されてしまったら、もうタイムリープもできないかもしれない…!!
「…心して聞いてください。タケミチくん。」
「?」
ナオトはそう前置きし、胸ポケットから一枚の写真を取り出しながら言った
「現在一連の殺人の容疑者として指名手配されているのが佐野万次郎。そしてその恋人とされる高宮伊織です。」
「…!?」
ナオトが俺に見せた写真の中には、黒髪になり左の首筋に龍のタトゥーが入ったマイキーくん
そしてカメラから守るように彼から肩を抱かれた右の首筋に龍のタトゥーのある伊織さんが写っていた
「…は、、、テメェ…ふざけるのも大概にしろよ?
そんなワケねぇだろ…!?」
「…」
「マイキーくんと伊織さんだぞ…?
みんなを殺すなんて絶対ぇねぇだろ!!」
「…」
「なんとか言えよ!!オイ!!!」
肩で息をしながらそうナオトに詰め寄るが、ナオトは下を向いて唇を噛み締めるだけで何も言わない
…そんなん…本当だって言ってるみたいじゃん…
やめろよ…