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ONE MORE CHANCE【東リべ】

第15章 Merry X'mas


『まぁ、柚葉は今日ちゃんと最後に頼れたもんね。
これからはその調子でもっと周りを巻き込んで。
いい?人のことを大事に思うには、まず自分のことを大切に出来ないとダメよ?
それだけは覚えておいて。』

「…うん。
わかった。頑張ってみる。」

『うん!』

「伊織…今日…いや、今まで本当にありがとう。
これからもまだ…友達でいて…」

『もちろん。
私女友達ほとんどいないの。私の方が手放せないくらい。』

「あー…確かに、あんなバケモン引き連れてたら誰も寄り付かないわ…」

『ふふ、でしょう?』




そう言い合いながら2人は笑う
手当てが終わると、柚葉も八戒と同様、大寿に何か言葉をかけて帰っていった




『たかちゃん、お疲れ様。』

「ああ。」




額の傷口を濡れた布で優しく拭いながら伊織はそう言う
確かに…久々に疲れたな…




「お前もマイキーもドラケンも…本当すげぇな」

『そう?』

「全てが規格外すぎんだろ。
仲間でよかったってマジで思う。」




コイツらが敵になったらと思うと勝てる気がしねぇ
ほんの数分の間でそれを改めて思い知った




『でも、たかちゃんもどこかでわかってたんじゃない?
私たちが来るの。』

「まぁ…アイツらには言わなかったけど、何処かで期待はしてた。
お前らならもしかしたらって」

『ふふ、期待されてたんだ。』

「本当に来たときはマジで鳥肌立ったよ。」




情けない話だけど、少し涙さえ出そうだった
…そんなことは口が裂けても言わないが




『そういえばたかちゃんはどうやってココを知ったの?』

「ああ…千冬が連絡よこして来たんだよ。
もしかしたら黒龍とやるかもって。」

『へぇ…千冬くんがねぇ…』




少し考えるように宙を見ながらそう呟く伊織
身体を見ると粗方手当ては終わってて、もうあとは自力でどうにかなりそうだ




「伊織、俺はもういいよ。
大寿の手当て終わらせてやれ。」

『え?でもまだ全部は終わってないよ?』

「あとは自分でできるしいいよ。
それよりなるべくお前のこと早く帰さねえと、マイキーからドヤされちまう。」




肩を少しすくめて見せてそう言うと、伊織は苦笑しながら立ち上がった
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