第15章 Merry X'mas
「っと、危ねぇな…」
「場地さん…」
タケミっちが倒れそうになったのをギリで場地が受け止める
…そりゃそうだ…あんなけバカスカ殴られりゃぁなぁ…
「場地、貸せ。」
「んぁ?三ツ谷…お前も怪我人だろ。」
「いーんだよ。ほら。」
「なら…」
場地からタケミっちを受け取って背中におぶる
…本当にボロッボロだな…コイツ
『んー…タケミっちは問答無用で病院行き。
ここで下手に手当てしても無駄ね。』
「やっぱそうか…」
『千冬くんもよ?
君の左脚、折れてはいないようだけど、しばらく固定しとかなきゃだから絶対病院罹って。』
「ッス」
『あとは…たかちゃんと八戒くんと柚葉ね…
3人は私が診るわ。』
「ああ、助かる。」
そう言うと伊織はその場で簡単に俺たちの傷を確認していく
伊織によると柚葉の傷も跡は残らないそうだ
…よかった…
「マイキー、ドラケン、場地、伊織…お前らが来てくれたお陰で黒龍に勝てた。
でも、今日の一等は間違いなくタケミっちだ!!」
「うん。
…じゃあ帰るぞ。オマエら。」
「で、三ツ谷、タケミっちは俺らが預かる。
ヒナちゃんのとこ連れてく約束してんだわ。」
「そうか。なら頼むよ。」
マイキー達にタケミっちを預ける
…ヒナちゃん、このタケミっちの顔見たらびっくりするだろうな…
「じゃあ、伊織、ヒナちゃんとこ行くぞ。」
『あ、私まだ帰んないからいいよ。
タケミっち連れてってあげて?』
「は?まだ帰らねえって…何するつもりだよ。」
『大寿さんの傷も診ないと…彼一応刺されてるし。』
ケロッとそんなことを言ってのける伊織に思わずみんな一瞬フリーズする
いち早く我に帰った場地が伊織に詰め寄る
「は!?オマエ何言ってんだよ!
アブネーだろうが!!」
『いやでも…』
「なら俺も残る!」
『万次郎はタケミっち連れて行かないといけないじゃない。
…大丈夫だって。』
「それ以前にオマエ今何時だと思ってんだよ。
んな時間にそもそもこっから1人で返すわけねぇだろ!」
『けんちゃん…』
3人からそう言われるも伊織の意思が変わる様子はない
そのやりとりを見て八戒と千冬はあわあわと慌てている