• テキストサイズ

ONE MORE CHANCE【東リべ】

第15章 Merry X'mas


ぷるるるるる ぷるるるるる



「ん?あー…マイキー!!悪い!電話だ!!」

「了解ー、じゃあ一旦そこのコンビニ止まる?」

「頼む!」





けんちゃんの言葉で私たちはコンビニの駐車場にバイクを停める
エンジンを切ると、けんちゃんはグローブを外して携帯を開いた





「ケンチン誰?」

「エマだ…もしもし?」





なんでもないように着信ボタンを押すけんちゃん
そしてその後ろでは興味なさげに圭くんが空を仰ぐ

万次郎と私は冷えた手を擦り合わせながらなんとなくけんちゃんの言葉に耳を傾けていた





「あ?タケミっち?
…マイキー!」

「ん?」

「タケミっちどこ行ったか知らねえ?」

「知らねえ」

『あ、私知ってる』

「っ、おい、伊織!?」




私の返答に今までぼんやり雪空を眺めていた圭くんが声を上げる
けんちゃんと万次郎は少し怪訝な目を圭くんに向けてから、私に視線を注ぐ





「どこにいんの?タケミっち」

『たかちゃんの所。
エマはなんて?』

「なんか知らねーけどヒナちゃん家に連れてこいって…」

『ん、わかった。
日付少し変えちゃうかもしれないけど、必ず連れて行くって言っといて。』

「ああ…」





私は圭くんに笑顔を向けてから万次郎へと向き直る





「なんでタケミっちと三ツ谷一緒にいるって知ってんの?」

『だってクリスマスよ?
ヒナちゃんといないなら、さっきのたかちゃんの排気音といい…そっちときっと何かやってるはず。』

「そんなもん?」

『そんなもん!
まぁ、だからとりあえず行ってみよう?』

「伊織がそういうなら…わかった。
ケンチン、行こう!!」

「ああ。
場地、捕まってろよ?」

「おう」





私たちは再び万次郎の先導の元、クリスマスの夜を走り出した
/ 848ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp