第14章 Choice
「じゃあ、、、今日の幹部会は?
マイキーくんも来なかったし…海に行くとは聞きましたけど、本当は2人とも何かあったんですか?」
『…そのことに関しては本当にごめん…
今私がこうやって電話口でしか話ができないのも関係あるんだけど…私今さ、単独行動制限されちゃってるんだ。』
「え?」
『大寿さんと関係を持っていたことをたかちゃん経由で万次郎に知られた。
どうしてもその理由は話せないし、何より、今万次郎は弱ってる。
…それで、しばらく熱りが冷めるまで、私は常に万次郎と行動を共にするって約束したの。』
「そう、だったんですね…」
『うん…それで幹部会も行けなかったし、タケミっちと千冬くんと前みたいに直接会うこともできなくて…本当ごめん。
電話も遅くなっちゃったし…』
「いえ、そんな事情なら仕方ないですよ。」
「…」
相棒はそう言って小さく笑みを浮かべるが、俺は自分の眉間に皺が寄っているのがわかる
…単独行動ができない
つまりそれは、伊織さんは今、黒龍の問題に対して直接手を下せないってことだ
俺は相棒よりも長くマイキーくんと伊織さんの様子を見てきた
…あのマイキーくんが伊織さんを1人にしないってことは…今の伊織さんは隠密作戦なんて絶対にできない
仕方ないとはいえ中々に厳しそうな状況に頭を抱えずにはいられない
『それで…幹部会では何を話すつもりだったの?』
「あ…はい、、、
その前に…昨日の夜、俺たちは八戒と話したんです。
その時に柴家の家庭状況とか、八戒が柚葉ちゃんを守ってきたこととか…そういうの色々聞いて、最終的に八戒のやつ、大寿を殺すって言ったんです。」
『うん』
「それで…伊織さんならわかって貰えると思うんですけど、、、
…八戒の奴は、本気です。
本気で大寿を殺すつもりだ。』
『…』
「だから、さっきの幹部会で俺たち東卍も黒龍とやって、八戒が大寿を殺すのを止めるべきだって話をしたんです。
…残念ながら、三ツ谷くんの顔にドロを塗る行為だって言われて賛成は得られませんでしたけど…」
『…そう、』
「伊織さん、でも実際八戒は未来で大寿を殺してる…!
だから絶対八戒を止めないと!!!」
『…』