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ONE MORE CHANCE【東リべ】

第14章 Choice


「一虎どうすっかな〜場地の隣のやつ千冬にしちまったし…」

『うーん…あ、カズくんはその下の方にある星は?』

「え?なんか遠くね?」

『圭くんの星と同じ星座なの。
離れててもずっと繋がってるって考えたらいいかなって』

「なるほどな…じゃあアレ一虎だ!
タケミっちは千冬の横のちっこいやつな」

『えっ!ちっさ!!!
本当にあれ!?』

「うん!」

『えー、流石に可哀想じゃない?』

「いいんだよ、アイツはこれからデカくなんだ!
今はちっさいけど、これからどんどんデカくなってく!絶対!!」

『へぇ、、それならまぁ、いっか。』





これだけ暗くてやっと見える星
きっと明るいところに行ったらすぐに見えなくなってしまう

けど…それでも懸命に輝き続ける
人の目に見えなくったって、誰かに褒めてもらえなくたって、自分の光を発している

そう考えたらあの星は彼にピッタリなのかもしれない





『…あ、ねぇ、真兄の星』

「兄貴の?」

『うん、いいの思いついたの。』

「どれ?」

『後ろの…えっと、、、あ!あった!アレ!!』




くるりと反対を向いて、お目当ての星を指さす
今度は万次郎が私の視点に近づきながら星を探す




「お、アレか!」

『そうそう!』

「なんで?」

『あの星、北極星。
星っていつも少しずつ動いてるけど、あの星は地球から見たらほとんど動かない。
それにいつの季節も観れるから…ずっと見ててくれるってのと、道標みたいな意味を込めてどうかなって。』





そして、さっき決めたけんちゃんたちの星は季節によって見えなくなる
前の世代や私たちの世代、そしてその後の世代と、時代はたしかに移ろっていく
だからその原点とも言える真兄は、いつもそこに
どの時代の私たちも、私たち以外の人たちも、この世界─不良の世界の全てを見つめていてくれる

…真兄は、そんな人だから、





「いいな。それ。」

『本当?』

「うん。最高。じゃあ兄貴はあの星だ。」

『ふふ…っ!!!』

「?伊織?」




星に夢中になって気づかなかった

ふと万次郎の方を見ると、想像以上に顔が近くにあって思わずバッと首を回す

…視線を近づけるって…顔こんなに近かったなんて//
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