第14章 Choice
数日後、大寿との会合を取り付けた三ツ谷くんに着いて、俺と千冬、そして八戒は柴家へと向かっていた
…伊織さんの怒りを助長させてしまった
まだ伊織さんとは話せていないけど…でも、伊織さんは1人でももう動いているはずだ
俺だって…俺だって自分なりにできることをやる
千冬とそう決めて2人の背中を追っていた
「タカちゃん…やっぱり兄貴と会うのはよくねぇよ。
どう話し合ったっていい結果生まないぜ?
アイツはクソだ」
「うっせぇなぁ…
オマエは昔からそうやって一人で抱え込む。
それよりよ…やっぱし伊織も知ってだんだなーお前のコト」
「…」
「俺も言ってねえのに…
アイツは一体何処から情報仕入れてるんだか…昔から不思議で仕方ねーわ」
三ツ谷くんはそう言ってカラリと笑いながら前を行く
…伊織さん…前に集会の時、みんなのことを知ってるって言ったけど…あながち間違いじゃ無いのかもな…
本気でみんなの事情を知ってるような気すらする
「お、着いたな」
「…タカちゃん…本当に行くの?」
「当たり前だろ。
ほら、行くぞ。」
三ツ谷くんはそれだけ言うと、迷うことなくインターホンに手を伸ばした