第14章 Choice
ピンポーン
ダンダンダン!
「おーい!!!伊織〜!!」
ダンダンダン!!
「俺だ!!開けろ〜!!!」
伊織〜!!!」
『いや怖…』
壊れるんじゃないかと思うほど容赦なく叩かれるドア
そしてドア越しに聞こえる声に思わず苦笑いを浮かべながら本から顔を上げて玄関へ向かう
ガチャ
『もう…少しくらい待ちなよ』
「別にいーじゃねーか」
『はぁ…ったく…』
悪びれる様子もなくニカリと笑う圭くん
その表情につられて、ここ2日ほど上げていなかった口角が少しぎこちなく上がっていくのがわかる
『それで…どうしたの?
今日幹部会でしょう?』
「ああ!
俺が送ってく」
『ん?万次郎は?』
「マイキーには言ってある!
たまたま近く通ったからナ!ついでだついで」
『なるほどね』
今日は黒龍についてのことを話す幹部会
元々は万次郎とけんちゃんが迎えに来てくれると聞いていた
チラリと時計を見るとまだ向かうには少し早い
でもまあ…圭くんだしなぁ…待てないだろうし、早く着いちゃうけどいいか
ブーツを履いて玄関に掛けてあるマフラーを巻く
『じゃあ行こうか、』
「おう!」
そう言いながら2人で少し曇った空の下を歩いた