第14章 Choice
「でも、それは誰にとっての正解だ?」
「え、、」
「別に伊織さんが間違えだって訳じゃない。
あの人が正しいのは揺るがない。
だけど…正解って別にひとつじゃないんじゃねえの?」
実際、伊織さんは今回留学を蹴った
未来の話を聞く限り、留学すること自体は伊織さんの人生上正解だ
でも、蹴ったことも彼女の中では正解だった
「…俺、昨日言っただろ?
大事なのは結果じゃねえって。」
「千冬…」
「大事なのはさ、これからだ。
俺に喋ったことを正解にするかどうか、それはお前次第なんじゃねーの?
少なくとも俺は間違いだとは思ってねーよ。」
伊織さんの言葉にショックを受けたのも、そこまで考えていなかったことも事実だ
でも、、、それでも、タイムリープのことを聞いたことに後悔はない
いくら辛くたって、このまま知らない方が俺は苦しい
そんなの、相棒じゃねぇだろ?
「ってことでさ!
ウジウジしたって始まらねーんだ!次のこと、考えよーぜ!!」
「千冬…ありがとう!」
「おう!」