第14章 Choice
「すげえなオマエ」
「え?」
「ずっと戦ってたんだろ?
誰も褒めてくれねーのに。
伊織さんみたいに特殊な力も知識も、東卍の中に人望も何もなかったのに…自分の身体たったひとつで。
…胸張れよ、タケミっち。
大事なのは結果じゃねえ!」
なんで…なんでそんなこと言えんだよ…
「誰も見てねえのに逃げずに戦った。
俺はお前を尊敬する。」
視界が潤む
千冬の顔が見えねぇ…
「信じてくれるのか…?こんな嘘みてえな話…」
「当たり前だバカ!
相棒だろ!!」
そう迷いなく言い切れる千冬
嗚呼、やっぱりコイツに話してよかった…
「クソ!泣かすなよ!!」
「ハハ、お前の涙腺ガバガバな!」
「うっせー!バカにしてんのか!?」
「なんか腹減ったな!」
「聞けよ!」
千冬はそう言いながらコンビニへ向けて足を進める
さっきの感動的な話はどこへやら…
…すっかりいつもの千冬だ
そんな千冬の様子に救われながらも、コンビニで適当にラーメンを買って再び元の場所に戻った