第13章 Result
ガチャ…
「あ…ナオト……俺っ!」
「…タケミチくん、すみません…混乱してますよね、」
「ああ…一体何が、、、」
机以外に何もない部屋
重たい扉の音が聞こえると、ナオトがタブレット片手に入ってきた
…俺は一体何をした?
伊織さんたちはどうなってる?
「僕もなんと説明したらいいのか…
こういう時、伊織さんのように記憶が更新されるのが羨ましく思いますね。」
「…」
確かにそうだけど…
でも、こっちに帰ってくるたびに伊織さんがあんなに辛そうな思いをしてたなんて、、、
実際に目の当たりにすると安易には頷けない
「…とにかく、君たちが未来に帰ってきてから僕たちの世界も一気に変わった。
君たちが過去を変えて大きな変革が起きたからです。
まず、この世界の僕と君は中学以来会っていない。
見ての通り僕は警察、君は東卍の大幹部、伊織さんはアメリカのドクターで2年前の春帰国。その後松野千冬や場地圭介、羽宮一虎と共に行動を共にしていました。
佐野万次郎へと近づくためです。」
「…」
「姉さんも例外なく…8月10日に車に乗っているところを、後ろから車をぶつけられて千堂アツシに殺されています。」
そしてその時、この世界の俺は現場にはいなかった…
幹部会の最中だったって言ってたっけ…
「そして僕と松野さんはお互いにお互いを探して、こちらで出来る限りのことをしようと稀咲を追い詰めようとしていた。」
「…」
「…これを見てください。
これが松野千冬が掴んでいた証拠です。」
そう言ってナオトはタブレットを操作してある動画を見せる
…これ、隠し撮りか…?
[お疲れ様です]
[おう…暑ぃなぁ……
まぁテメェも座れや]
「…これが…この世界の俺?」
「…」
信じられない…こんな…
[こんな事で呼び出したくなかったが…上からの指示だ。仕方ねぇだろ?]
偉そうにデスクに座って喋る
…どこか完全に目がおかしい
まるで普通じゃない目だ
画面越し…さらにはそこに映っているのは自分だと言うにも関わらず、思わずゴクリと喉を鳴らす