第3章 Contact
ヤベェ…
もう、自分がどうやって立ってるのかもわかんねぇ。
キヨマサにタコ殴りにされて、視界がずっと揺れてる。
俺の足は何やってんだ?
…さっき、バット持ってこいとか言ってたな、
アレで殴られたら、俺、死ぬかな…
「上等だ
殺してやるよ」
コイツ、本当に中学生かよ。
ここまで清々しく人のこと本気でぶん殴れるやつなんか、現代にはいねぇよ。
本気で東京卍會って、ヤベェやつの集まりじゃねぇか。
あー、視界が、
「オイ、キヨマサ」
「あぁ!?」
「客が引いてんぞー」
…誰だ?
「ムキになってんじゃねーよ
主催がよー」
デケェ…
それに、なんか周りざわついてんな。
「金の辮髪
こめかみに龍のスミ…
…ウソだろ!?」
アッくん?知ってんの?
「東京卍會副総長!!龍宮寺堅!
通称"ドラケン"!」
!コイツが…
「ねぇねぇ?ケンチン?」
「あ!?
そのあだ名で呼ぶんじゃねーよ、マイキー」
「どら焼きなくなっちゃった」
『…後でもう一回買いに行く?』
「行く!!」
「…なんだあいつ?」
「場の空気全然読めてねぇ」
ババッ!!
バッ!!!
ザッ!!!
「は?」
「え?」
なんだ、ギャーギャー騒いでた奴らが頭下げてやがる…
「お疲れ様です!総長!!」
「お疲れ様です!!」
「お疲れ様です!!!」
まさか、コイツが…!!!
「無敵のマイキー
東卍のボスだ!!!」
コイツが、コイツが、東京卍會のトップ、佐野万次郎!!?