第3章 Contact
「…隣の女誰だ?」
「…うそ、だろ…!!」
「山岸知ってんのか!?」
不良辞典山岸。
そう言われるほどに不良の知識だけは頭に詰まってる山岸が、口をぱくぱく金魚みてぇに開けて狼狽えているのが見える。
…一体誰なんだ?
「…噂でしか聞いたことねぇ。
実際見たことあるやつ少なすぎて、、、存在すら確かじゃなかった人だ…!
レア度で言えばマイキーやドラケンを抜くほどの人!」
『あ、万次郎ほっぺたにどら焼き付いてる。』
「え?嘘、どこ?」
『ここ、』
「ん、、、本当だ。
ありがと、伊織。」
「やっぱり!…伊織って!」
「だから誰なんだよ!」
あまりに焦らす山岸をアッくんが急かす。
「…唯一マイキーを名前で呼べる人。
滅多に表に出ることはない、でも、東卍の一大事には最も重要なポストを占める人。」
「…東卍の脳、高宮伊織。
真偽は誰も知らないが、"マイキーの女"とも呼び声高い人だ!!」
は!?
高宮伊織って、、、は!?
直人の部屋にいた人かよ!?!?
てかマイキーの女ってなんだよ!?
「マ…マ…佐野君!!
俺参番隊の特攻やってます!赤石っす!!」
「…」
「うっ」
「邪魔……マイキーは興味ねー奴とは喋んねーんだよ」
「あ…
す…すいません」
「あの赤石君が言い返せない」
そんな呟きが聞こえる間にも、3人は俺とキヨマサの方へと歩みを進めてくる。
「お疲れ様です」
ドゴッ!!!
「キヨマサーお前いつからそんな偉くなったんだー?
総長に挨拶する時はその角度な?」
「げほっ…は…はい、、、ゲホッ」
ウソだろ!!
あのキヨマサを一撃で…!!!
「あ、」
ドサッ
近くに顔を寄せられて、反射的に倒れちまった。
…ヤベェ、俺殺されるのか???