• テキストサイズ

ONE MORE CHANCE【東リべ】

第3章 Contact


それから少しして、処刑処刑という歓声で沸いていた会場が少しずつ静かになってきた。



殴っている方も息が上がってきたようだ。












ドゴ!ドス!!!…バゴ!…ド!




「…」

「…」

『…』




殴打音だけが辺りに響く。












「もういいってタケミチ!!!」

「マジで死んじまうぞ!!」







『え?』












タケミチって、、











「?どうした?伊織。」

『…いや、、なんでもない。』












まさか、ね。





流石に大人が中学生の喧嘩の中に首は突っ込まないだろう。

未来がわかってる分、考えながら動く筈だ。














「ま…だぁ…まだだよ…」









「お、」

「…」











「まだまだ…こんなんじゃ…オレ…の12年
へたれた…心は…直らねぇんだ…よ」












…12年って、、、











『…まさかだったわ。』

「ん?」

『いやいや、こっちの話。』











彼だった。

花垣武道くんだった。












「もう引けよ!タケミチ
もう十分気合い見せたよ!!」


「引けねぇんだよ!!!!
引けねぇ理由があるんだよ!!!」











「ほら、ね?
強いっしょ。アイツ。」

「ああ。強いな。」

『…』












花垣くん…










「東京卍會、、ハァ、キヨマサ…ハァッ、ハァ
勝つには俺を殺すしかねーぞ
っハァッ、、、




絶っっ対ぇ負けねぇ」

















…現代人として生きてきた人間が、真正面から不良に挑むのは、不良同士の喧嘩なんかよりも遥かに無謀だ。

例え10歳以上年上だったとしても、環境が違う分そのハンデは埋まらない。


それを理解した上で彼は挑んだんだ。









…恋人を救うために。
















「バット持ってこい!!」






『っ!万次郎、流石にもうダメ!!』

「うん、そうだね。
…ケンチン。」

「ああ。」

「ほら、伊織も行くよ、、」

『うん。』










私たちはけんちゃんを先頭に、彼らの元へ向かった。
/ 848ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp