第13章 Result
ー
ーー
ーーー
プー
「?」
「よ!一虎!!久しぶりだナ!」
「お久しぶりです。一虎くん
乗っていきませんか?」
「場地に…千冬まで…」
「今の東卍は腐りきってる
警察も手ェ出せねぇような何でもありの犯罪集団です。」
「しかも今は海外いるからまだ良いが…伊織は今でも稀咲の暗殺リストのトップに名を連ねてる。
そしてアイツはそれを知らない…というか、今の東卍の状態すら知らねえ。」
「だからいつか伊織さんが帰国した時、俺たちが守らないと…」
「ああ。
俺たちであの頃の東卍を取り戻すぞ!!」
ーーー
ーー
ー
「アイツらはずっと2人きりで戦ってた
なのにテメェは…何やってんだよ!!
「…」
そっか…
この世界の俺は千冬が頼れないくらいに腐っちまってたんだな…
伊織さんが唯一打った楔だと言っていたにも関わらず…俺はただ腐敗して東卍の巨悪化への肥やしになっただけ
「東卍はデカくなっておかしくなっちまった。
それなのにテメェらは率先して稀咲の小間使い…
…伊織は海外留学で10年以上前に東卍から離脱、そして唯一の頼みとなったドラケンは死刑囚、マイキーはどこにいんのかもわかんねぇ。」
「…」
「なぁタケミチ…東卍はどこに向かってんだ?
マイキーさ、昔…"不良の時代を作る"って言ってたよな?」
「はい…」
「アイツの言う通り、東卍はデカくなったよ。
クスリ、売春、裏カジノ、闇金…あらゆる犯罪に手を染めて、ドデカくなった。
でも…でもよ…」
「…」
ブワッと風が吹き、一虎くんのピアスを揺らす
そして風が収まると、ゆっくりと目を開けて一虎くんは続けた
「これが!マイキーが創りたかった時代か!?
これが場地の守りたかった東卍かよ!!」
「っ、」
ー俺が、不良の時代を作ってやる!
ー一人一人がみんなのために命を張れる…そんなチームにしたい!
「あの頃のアイツらはこんな東卍、望んでいなかった。
そうだろ!?タケミチ!」
そうだ…違う…っ!
「俺の!
…俺の大好きな東卍はこんなんじゃない!!
いつでもキラキラしてました!!」
朝日が登る
目から零れた涙がキラリと光って落ちていく
「…俺たちの東卍を、取り戻すぞ」