第13章 Result
「っは!」
え…俺、、生きてる…?
どこだ此処…
「あ“っ!痛って!!」
っこれ!
俺…撃たれて、、、
「応急処置はした。」
「え?」
そんな声が聞こえた
反射的にそっちの方を向くと、肩にかかる髪を風に靡かせて背を向けている男の人…
あれって…
「場地…くん?」
「…っ、」
いや…違う…!
その男性はゆっくりと振り返る
…前髪だけの金髪、右眼の下の泣きぼくろ、そして、、、右の首筋のタトゥー…あれは……
「一虎くん…!」
リン…と、左耳のピアスが音を立てる
そっか…12年経って出所してるんだ…
ゴッ!!!
「え…?」
俺…殴られ、た?
「一虎くーボゴッ!!ガッ!ドッドッ!!!
一虎くんは容赦なく俺を殴り蹴り、時に放り投げる
「ハァッ、ハァッ、ハァッ…」
「この前、こんな風に路上で女をタコ殴りにしてる奴等がいた。
…止めに入ったら…ソイツらは東卍のメンバーだった。
テメェらの東卍は、いつから女を殴る組織になった?」
「っ、」
…何が良い未来だ
やっぱり東卍は巨悪化してる
何も…変わってなかったのか…
「テメェなんてどうでも良かった…アイツを、、、千冬を、助けたかった…」
「…」
一虎くんは震える声でそう呟き、すっかり雨の止んだ空に透明な雫が宙を舞う
「…あ、あの!」
「…」
「…伊織さんは…伊織さんを、知りませんか…?」
「…」
千冬は伊織さんの居場所を知ってた
…そして一虎くんは千冬を知ってる…
…手がかりを持ってるんじゃないか…?
「…」
「…」
さっきの雷雨が嘘のように静まり返った空間
沈黙が痛いほど肌に刺さる
「…俺の車で寝てる。」
「え…」
「場地が死んだ後、俺がその役を継いだ。
…アイツは命に変えても俺が守る…場地がそうしたように」
「…」
場地が死んだ後って…そうしたようにって…
「…場地は伊織を庇って死んだ。
アイツはそれから気を失って、酷い熱でずっと魘されてる。」
「っ!!!」
伊織…さん、、、
そんな…本当に場地くんが…死…