第13章 Result

「東卍の未来を託された気分はどうだ？
安心しろ！お前もすぐに逝かせてやるし、高宮もお前の後を追う。」




稀咲の言葉が聞こえない
音としては鼓膜をしっかりと振るわせるのに、脳が処理してくれない

…千冬が死んだ？

場地くんも…？

そんなの…そんなの…！！！






「っ！」

「なんだ？お前は？
最期の顔がそれか！？そんなモンなのか！！？ああ！？」





稀咲の顔が目の前にあって、頭には硬い何かが当たっている

…もう、何もわからねえ






いや、ひとつだけ






「フーッ、フーッ…」

「…」








目の前にいるコイツが、千冬を殺した…！！！

それだけはわかる！



俺はギロリとせめてもの抵抗として稀咲を睨みあげた








え、、、涙…？









「じゃあな…俺の"ヒーロー"」














ドン！！







その音を最後に、俺の視界は完全に闇に包まれた






ドッガッ…！！


「なんだっ！？」

「電気つけろ！！」

「誰だ！コラ！！！」








…死んでも、最後まで耳だけは聞こえるって…本当なんだな

数人の男が慌てるような声と殴打音が聞こえる








「担ぐぞ。声出すな。」

「へ、」









ふっと、身体が浮くような感覚がしたのが最後、俺の意識は深く沈み込んだ





一瞬だけ光った雷光に照らされ、最後に見たのは、血の中に頭を突っ込んでいるような千冬の姿だった