第13章 Result
稀咲は慣れた手つきでそれをカチャカチャと動かすと、俺たちに一歩近づいた
「そうだ。忘れるところだった。」
「?」
「コレ見て思い出したよ…お前らに良い知らせだ。」
良い知らせ…?
「さっき連絡を受けた。
…場地が死んだぞ?」
「は…?」
「時間帯的にはそうだな…お前らが中華店で騒いでるくらいか?」
今…なんて、?
「場地さんが…死んだ?」
「ああ。
俺の部下が撃ち殺したんだと。
なんなら写真でも見るか?…ほら」
「っ!!」
「っは、、嘘、だ…」
稀咲が目の前に見せてくるディスプレイには、どこかの路地裏で雨の中地面に横たわる場地くんの姿
水溜りが真っ赤に染まり、身体には何発もの銃弾を受けた跡
12年経って、バッサリと短くなっていたあの艶やかな髪は再び元の長さに揃っていて、地面に放射状に広がっていた
「稀咲…テメェ!!!よくも場地さんを!!!」
「クク、この様子なら高宮も時間の問題だなぁ…」
「え…伊織、さん?」
「不良品のナイトが死んだんだ。
昔はそれなりに力があったとしても、所詮女だ。今の俺たちの敵じゃない。」
「っ!待て…稀咲!!伊織さんは…あの人はもう関係ないはずだろ…!!!」
「そ、そうだ!伊織さんは…」
「だから、さっき言っただろ?
関係あるかどうかは俺が決めるってよお!!」
ドン!
腹の底に響くような、雷のような音が室内に響く
あれ…なんか足が熱い、、
「え、」
っ!!!撃たれた…?
「脚がぁぁぁあああ"あ"!!!」
「っ!オイ!!何故タケミっちを撃つ!!ユダは俺だって言ってんだろ!!」
「うるせぇなぁ…オレら仲間だろ?」
「あ"ああああぁぁあ!!!」
痛い…?いや、そんなもんじゃない
熱い!熱い…!!!
全身から汗が吹き出し、のたうち回りたいのにこの拘束がそれを許さない
ただ叫ぶことしか出来ず、穴という穴から水分が流れ出して思考なんか回っちゃいない