第13章 Result
雨すげぇな…
そんなどうでも良いことを考えながら、俺は黒塗りの高級車の後部座席に揺られる
…どういう状況だ、これは…
タイムリープしたところは前のバイト先だった
久々で懐かしさすら感じる店長の顔が視界に映った時はどんな世界線でも俺は俺だなぁと変に安心した
かと思えば、俺は客としてこの場に居たようで、店内の鏡に映る俺は見るからにヤベェ奴
触ったこともないような高そうな時計に鞄、そしてオールバックの髪
…慌てて店を出てケータイの連絡先を調べても、ナオトだけではない
伊織さんの連絡先すら表示されなかった
そして今、俺は店の前で俺を待っていたというメガネのヤクザ?に車に押し込められている
夕方6時ごろとは思えないほど暗い空
轟々と吹く風に雨、そして天を裂く雷
全ての状況が俺の恐怖を駆り立てる
「…あの〜俺たちは今どこに…」
「は?お前ン家だろ。」
「え?俺のアパートはあっちで…」
「何言ってんだ?タケミチ
お前の命令だろ」
は?命令???俺が???
こんなヤバそうな奴らに???
全く状況が見えねえ…
「ほら、着いたぞ」
「あ、はい…」
俺の家?に着いたらしく、車の扉を開けられて外に出る
豪雨の中、濡れることを覚悟しながら頭を下げようとすると、自分はずぶ濡れなのに俺のために傘をさす男
…なんだこの待遇は、、、
「「「お疲れ様です!!!」」」
「うおっ!?」
はっ!?
誰!?てかここタワマン…え?
もしかして…いや、もしかしなくても、、、俺…
未来で成功しちゃってる???
のしあがっちゃってる!!?