第13章 Result
『ふたつ目のアドバイスは、目的を一本化すること』
「一本化…」
『失敗できない内容なら尚更ね。
確実にひとつひとつ詰めていかないと…下手したら全てを失うわよ』
「っ!」
ゲームでもオペでもテストでも…何でもそうだ
不確定要素ばかりの中、ある問題を解決してゴールを目指す
その中で1番の目的は何を置いてもゴールすること
それ以外の誘惑をいかに排除してそれだけに専念できるか、それに掛かっている
速さなんて二の次だ
『少なくとも、頭の中で完全勝利の道筋が立てられていないなら安易に問題を混ぜない方がいいわ』
「はい…」
タケミっちはそういうとがっくりと肩を落としている
…少し言いすぎたかな…って言っても、、、中身26だしこれくらいわかってほしいというのも本音だ
『まぁ反省会はこれくらいにしておいて…そろそろ次のことを考えようか』
「はい…タイムリープの件ですね。」
『そう。
…タケミっち、前にも言ったけど…次のタイムリープ、きっと良い方向には向かっていない可能性が高い。』
「…稀咲の件、何もしてないからですよね…」
『その通り。
圭くんが死んで万次郎が壊れる、その方向の東卍の巨悪化は防げてる筈だけど…稀咲がいるのなら根本は変わらない。
ヒナちゃんが殺されているかはまた別問題だからわからないけど、、、』
「…でも、俺ヒナが生きてたとしても…東卍が巨悪化する未来は見たくないです…
マイキーくんもドラケンくんも千冬も…もう俺の大事な仲間だから…」
『タケミっち…
…ありがとうね。』
「っ、いえ、、、」
嗚呼、きっと私今、変な顔してるだろうな…
…元々彼は東卍とは何の関係も無かった
なんなら、私たちの東卍のせいで彼は恋人や友人を失った
…それなのに…その原因のはずの私たちなのに…彼は仲間だと、不幸な未来は見たくないと、そう言ってくれる
私は一度彼から視線を外して立ち上がって笑みを消し、前を見据えて口を開く
『…タケミっち、』
「はい」
『さっき、隊長代理に推した理由はわたしには無いって言ったけど…実は頭の中では考えてたことがあった。』
「…」