第13章 Result
「確かに髪伸ばしゃそれなりに不良っぽく見えるもんな」
『けんちゃんもうだいぶ伸びたよね。
そろそろ三つ編みしてもいいんじゃない?』
「お?マジ?やったぜ!」
けんちゃんは漸く念願の辮髪デビューを果たそうとしていて嬉しそうに笑う
ずっと辮髪にしたいって言ってたもんなぁ
私たちの会話を聞いていたたかちゃんが私とけんちゃんの髪を見ながらふと思いついたように口を開く
「場地、それ邪魔ならドラケンとか伊織みたいに括ればいい話じゃねえの?」
「どうやんだよ」
「あー…伊織、ゴム持ってね?」
『あるよ…はい』
「サンキュー、ほら場地座れ。
結んでやっから」
「まじ!ありがとな!三ツ谷!!」
「ん、」
たかちゃんは圭くんの後ろに座って彼の髪を触る
「あー…お前結ぶなら結ぶで髪の長さ足らねーな。」
「あ?どういうことだよ」
「一本で全部纏めんのは無理ってことだ。」
「はぁ!?
どうにかしろや三ツ谷!ペヤング食うとき一緒に髪も食っちまって邪魔なんだよ!!」
『ペヤングのために結ぶの?』
「そこは普通勉強するためだろ馬鹿」
「うるせー!お前らペヤング舐めんなよ!?」
「ペヤングは舐めねーよ?食うんだぞ?」
「は?知ってるワそれくらい。何言ってんだ?パー」
「お前が言ったんだろ」
「…」
「…」
「パーちんと場地に会話させたらダメだな」
『うん…』
そんな会話を聞きながら、圭くんの髪を触る
この長さなら低めの位置でもひとつ結びは無理そう…
と、たかちゃんが違う纏め方で髪を纏め始めた
「邪魔なのこの辺の髪だろ?」
「そうそう!」
「ならこうやって…ほら、これでいいじゃねえか」
「おお!!!」
「三ツ谷すげーな!」
『ハーフアップもどきだ〜!これでいいじゃん!』
「だな!これで解決!!」
「で、場地はそれ自分でできんの?俺なら無理だけど」
『「「「…」」」』
万次郎のその一言でみんな一斉に黙る
思考はもちろん一致だ
((((絶対できない))))
「…まぁ、やってみろよ。奇跡起きるかもだし」
「そうだよな。諦めるのはまだ早いよな…」
「?できねえ訳ねえだろ!
三ツ谷簡単そうにしてたし!!」
『まぁいいや…やってみなよ』
「見てろよ!お前ら!!」