第13章 Result
『…提案の内容については私から説明します。』
場地くんの話からひと呼吸置くと、話の内容を引き継ぐように伊織さんは口を開く
『…先の幹部会で提案したものです。』
伊織さんはゆっくりと、しかし明確に幹部会で提案したという内容を話していった
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『私からいくつか提案してもいい?』
「?」
『東卍組織を結構変えるかもしれない。
それでもリターンは大きいと思うよ。』
「…どういうことだ?」
幹部会の中、私がそういうと全員の視線が私に集まる
私は座っていた鉄骨の上に立つと、頭の中で練っていたことをみんなに伝えていく
『ひとことで言うなら…隊長代理制度を作る。』
「隊長代理?」
『そ、今までの組織系とはまた少し違う形の隊形。
今までは隊長と副隊長が隊を纏めてきたでしょう?そこにひとつ、隊長代理という役を追加する。』
「そいつ、何するんだ?」
『まぁ、名前の通り平たく言えば隊長の代わり。
隊長が居ない時とかに代わりに隊を率いるの。』
「なるほどな…」
「全部の隊に作るのか?」
『いや、それはしない。
必要がないなら余計な手は加えないわ。
つまり…これは壱番隊にのみ働く制度。隊長を圭くんに据えたまま、新たに壱番隊隊長代理の人間を決める。
…どう?圭くん』
「だが…俺なんかのためにそんな色々弄る訳にいくかよ…」
『別に圭くん1人だけにメリットがある訳じゃないわ。
現壱番隊隊員のみんなにとっても、圭くんが隊長でいてくれるだけで安心するはずだし、、、それに、新たに隊長を指名する場合、任された人はかなりのプレッシャーを感じることになる。
完全に隊長を変えてしまうよりよっぽど効率的よ。』
「そうは言っても…」
『それに!
何より、東卍は【1人のためにみんなが命を張れるチーム】でしょう?
これくらい安すぎるものだと思わない?』
「伊織…」
『さぁ…どうかしら?総長』
「…うん。いいと思う。俺は賛成だ。」
「俺も」
「マイキー、三ツ谷…」
「悪い話じゃねーし、マイキーが言うならそれで決まりっしょ!」
「ああ」
「スマイリーにムーチョまで…」
…よかった
共感は得られそう