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ONE MORE CHANCE【東リべ】

第12章 Hospitalization


「東卍のことなんだけど…」

『うん』

「芭流覇羅がウチに下る
全員漏れなく、だ。」

『!』

「半間がそう持ちかけて来た」

『…へぇ』







私を後ろからぎゅっと抱いたまま、万次郎はそう口を開く

芭流芭羅がまるまる東卍に入る

つまりそれは東卍が150人から400人へと大幅に膨れ上がるということ

…今までさまざまな組織を傘下に降らせて来たけれど、それの比じゃない






「…稀咲が俺と半間を繋いだ。
そしてこれはもう俺が決めたことだ。
…悪いけど、今回はお前の意見を聞くつもりはない。」

『そう、』

「…」

『でもまぁ、いいんじゃない?
聞かれてないけど賛成よ。』

「!」







私がそう言うと、万次郎はわかりやすく身体を震わせる



…嘘だ

賛成なんか、してない




稀咲の奴…やっぱり東卍を呑むつもりだ

血のハロウィンで東卍が勝っても負けても…こうやって飲み込むつもりだったんだ




普段の私なら、こんなことに賛成なんて絶対しない

でも…









『万次郎が決めたのなら、何も言わないわ。』

「そっか」







今はダメだ

下手に稀咲を警戒していることを万次郎には悟らせたくない

あくまで私と稀咲の今の戦いは水面下
そして稀咲からしたら私はこれからの敵

まだだ

まだ、表には出さない









万次郎が後ろにいることをいいことに、私はぎゅっと自分の唇を噛み締めた
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