第12章 Hospitalization
「すごい…」
『ありがとう。
連符がやっぱり難しい?』
「はい…何度やっても上手くできなくて、、、」
『連符は確かに難しいよね…
最初はゆっくり四つずつとか分けてやってみて。
それから数を増やしたりテンポ上げたりしたらきっとできるようになるわ。』
「はい!」
『先輩もいない中ひとりで練習なんて本当にすごい!
吹奏楽、好きなんだ。』
「…みんなで作り上げるっていうのがすごく素敵だなって思って入ったんです。
そしたらすぐ怪我しちゃって部活いけなくて不安で……」
『そっか。確かにみんなでやるって良いよね。
私もそんな仲間がいるからそう思う。』
「へぇ…」
万次郎や圭くん、けんちゃんにたかちゃん
そして今はいないけどパーちゃんとカズくん
もちろんタケミっちも千冬くんもそう
その他にもたくさん
私には守りたい人がいっぱいいる
なんとしても守りたい人が
『そうだ、もう一回フルート貸してくれる?』
「はい」
『今から吹くのは私の1番好きな曲。
フルート吹いてた時は毎日吹いてたな…』
「お姉さんすごく上手だから楽しみ!」
『そう?2年くらい吹いてないから間違っちゃったら笑ってね?』
私はそうひと言言って深く息を吸い込んだ
私が大好きな歌
万次郎達も好きだった
みんなが上手だと言って初めて褒めてくれた曲
久々に奏でよう