第12章 Hospitalization
「俺も場地が刺された時、一虎を殺したかった。
伊織が刺された時は正直それどころじゃ無かったけど…でも、きっとあのままだったら一虎を殺してた。」
「…」
「良くねえことなのはわかってる。
それでも、だ。
…伊織がマイキーを止めた時は本当に驚いた。
俺には、止めれなかった。」
脳裏に一虎くんに振り上げたマイキーくんの拳にしがみつく伊織さんが思い浮かぶ
…マイキーくんのお兄さんを殺し、マイキーくんの幼なじみであり親友の場地くんを刺した一虎くん
それと同時に、伊織さんの初恋の人を殺し、一虎くんを助けようとした場地くんを刺した一虎くん
…普通なら、止めるなんて無理だ
俺もヒナの、大切な人のために頑張ってるから、ドラケン君の気持ちは少し分かる
「それと、タケミっちありがとうな。」
「え、」
「俺たちは伊織と場地に近づくこともできなかったのに、アイツらの側にいて、治療手伝ってくれてたんだろ?」
「あ…」
「あれがなかったら場地も伊織も…もしかしたら危なかったかもしれないって医者が言ってた…
そんなこと、考えただけでゾッとする。」
伊織さんが場地くんのオペしてる時か…
…そうだ。
伊織さんはともかく、場地くんは未来では本当に死んでしまっている
「…」
「それと、急に怒鳴りつけて悪かったな。
お前はなんも悪くねえのに…」
!伊織さんの背中の時のこと…
「いえ、、、
傷とか、そんな大切な話なら別ですよ…全然、気にしてないし絶対言わないので…!
こっちこそすみません…そんなことあったなんて知らなくてあんな大勢の前で…」
「そう言ってもらえるとありがたい。
…じゃ、そろそろアイツらんとこ行くか。」
「はい!」
そう言って俺たちは病院に向かった
…そろそろ伊織さんは退院だって言ってたっけ
そしたらまたタイムリープのこととかも話さないとだな…