第12章 Hospitalization
「あ?そういや今日ドラケンは?
珍しいな、マイキーと一緒じゃねえなんて」
『本当だ
けんちゃんエマのとこ?』
「んや、一虎ントコ行ってる。」
「っ!」
『えっ!』
「…もうネンショー行ったら親族しか会えなくなるから、、、多分今回ラストチャンスだからって
タケミっちと2人で行ってる」
『そっか、』
「…」
「…」
カズくん、もう一度一目会いたかった
ちゃんと目を見て話したかった
「…ケンチンには伝言頼んでる。
だから…いつかまた7人で会えたときは昔みたいに馬鹿騒ぎしよう
神社行って海行って、意味もなくバイク飛ばして…」
万次郎はそう言いながら澄んだ目を外に向けた
…圭くんはまだ少し悔しそうな顔を下に向けているけれど、ひとつ息を吐いて前を向いた
そう、生きてさえいれば、またやり直せる
生きていれば、そして、諦めなければ
同じ方向を向いている私たちならきっと、もう一度やり直せる
そう思いながら、万次郎の視線の先に私たちも目を向けた