第12章 Hospitalization
『うーん…書けたのは虎って漢字だけか〜』
「…」
『…じゃ、とりあえず1番ダメそうな数学ね。
まずさっき言ってたxだけど…』
圭くんに小学生でも分かるくらいのレベルを目指した説明を聞かせる
xって書くからわかりにくいけど、結局最初の方の方程式は穴抜き問題だからなぁ…
□とかイメージしたら分かるんじゃないか?
「ん…じゃあ、x−3=5ってのはxのとこに8が入るのか?」
『そう!!正解!
圭くんすごい!!!』
「まぁな!」
『足し算と引き算はできるのね』
「千冬に教わった」
「場地さんすごいです!ちゃんも覚えてたんですね!!」
「ヘヘッ」
圭くんはそう言って得意げに笑う
まぁ問題はここからなんだけど、、、
『それでね、考え方はさっきの問題と一緒。
所詮方程式っていうのは穴抜き問題なの。文字に当てはまる数字を探すってこと。』
「ほー」
『で、次は掛け算なんだけど…圭くん、2×3は?』
「…6!」
『正解!
じゃあ2x=6のとき、xに当てはまる数字は何か見当つく?』
「…あ?掛け算じゃねーのか?」
『あー…方程式の時、掛け算の×は省略するの。
2×x=6って文字にしたら×なのかxなのかわからないでしょう?』
「確かに…」
『だから文字を使うときは×を省略して続けて書くの。
これは方程式のルールだからちゃんと覚えててね?』
「おう!」
『で…2×3は出来たけど、ぶっちゃけ九九どこまで覚えてるの?』
「一応全部は教わったぞ!千冬に!」
「掛け算の意味は分かってますよね!場地さん!」
「おう!」
「確かこの前2の段と5の段は覚えましたよね」
「1の段もいえるぞ!」
『…そうかー』
1番覚えやすいとこだな…
…そもそも九九覚えないことには始まらないからな…
『よし、やっぱりまずは圭くん九九覚えて』
「…これ本気で全部覚えんのか?」
『世の中の小学生はみんな覚えてます。
なんなら万次郎だって覚えてるわよ?』
「マジかよ」
『パーちゃんくらいじゃないかしら?東卍で覚えてないのって』
パーちゃんも苦手だからなぁ…勉強……