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ONE MORE CHANCE【東リべ】

第12章 Hospitalization


『…』








あれ、、、私…何してたっけ













ピッピッピッ…












枕元から聞こえる機械音に視線を向けると、それは見慣れた医療機械たち

と、その向こう側に少し癖のある黒髪が見えた














『…けい、く』













酸素マスクで声が籠る


隣で圭くんが寝てる





…そっか、私刺されて………

















スタスタ

カツカツカツ…












2人分の足音が近づいてくる

…ここ、病院か、、、














「…え、」

「っ!!!」


『あ、、、おはよ…2人とも』


「伊織…?」















聞こえてきた2人分の足音

その持ち主は万次郎とけんちゃんだった



まだぼんやりとした頭の中、2人の驚いた顔に思わずクスリと笑みが溢れる


















「っ、伊織…おはようって…お前…!どれだけ眠ってたと思って、、、っ、」

「マイキー…と、とりあえず、先に先生、呼ばないと…」

「あ、ああ、俺探して…」

『…ナースコール、あるよ?』

「あ、」
















けんちゃんが慌ててナースコールを押す

その目は涙目で、私はそっと彼から目を逸らした

















『まんじろ…圭くんは……?』

「…隣でまだ寝てる」

『…そっか、、、今、何時?』

「面会時間の最初だから、、、10時くらい
…それより!!…本当によかった。心配した。
3日も…っ、目ぇ覚まさない、から、、、っ、」

『…ごめんね』

「許さない…」


















そう言いながら私の右手をぎゅっと握って額に当てる万次郎

その手には水滴が触れる感覚があって、カタカタと震えていた



…心配させちゃったな


















「…っ、でも、本当に……本当に、無事でよかった…っ!」

『…』

「…心配、かけさせんなよ、、、」
















パーちゃんが捕まって、けんちゃんが死にかけて、私と圭くんも刺された



…万次郎の心はもう、弱りきってる



総長とはいっても、彼はまだ15の男の子なんだ
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