第11章 Bloody Halloween
ピーポーピーポー
「っ!来た!!!」
「場地、伊織…!」
ドラケンくんと三ツ谷くん、千冬、そしてマイキーくんと俺は病院に先に着き、2人の到着を待っていた
数分しか経っていない筈なのに、物凄く長く感じた
ガラガラという音を立てて2人が寝かされたストレッチャーが流れていく
パッ
手術中の赤いランプが点灯し、そこにふらふらとみんな足を進める
…いつかのドラケンくんの時のように、みんな想い想いに不安を拭い去ろうとする
「あの…」
看護師さんがビクビクしながら俺たちに声をかける
…こんな格好して血まみれだからか、声が震えている
「あの…お二人の住所、とか、連絡先とか、、ご家族への連絡、とかしないといけないんですけど…どなたか分かる方、、、」
「あ、、、」
連絡先…
「…俺が行こう。
伊織はまぁいいとして、、、場地の住所はわかるが親の連絡先は…」
「場地さんのは俺がわかるっス
おばさんの連絡先も知ってます。」
「そうか、千冬頼む。」
「…ケンチン、いいよ。
俺が行くから……ケンチンはエマに連絡入れといて。
着替えとか、必要だろうし…」
「…大丈夫か?」
「ああ。」
「わかった。」
「あ、ではお二人はこちらに、、、」
若い看護師さんに連れられてマイキーくんと千冬は歩いていった
…その場にはドラケンくんと三ツ谷くんと俺が残る
「…ああエマ。俺だ。
落ち着いて聞いて欲しい…」
ドラケンくんがエマちゃんに電話する
三ツ谷くんは座って俯いたまま、両手を握りしめて微動だにしない
「…伊織と場地が、刺された。」
「っ」
言葉にすると、ずっしりと胸に重くのしかかる
わかっていたのに…!俺は何もできなかった…!!!