第11章 Bloody Halloween
ファンファンファンファ…
「こっちだ!!3人いるぞ!!!」
「ストレッチャー!早く!!」
「っ、」
警察と救急…やっと来たか
場地と伊織のお守りを元に直す
まず第一に2人だ
それ以外のことはどうでもいい
いつもなら邪魔くさいとか来るなとか思うのに、今はなんでこんなにも遅かったんだとイラつく
執拗に警官に押さえつけられながら、伊織と場地が救急隊に処置されていくのを安心した心持ちで眺める
「あの…!!」
「ん?」
「あの…2人は…!」
「…え、」
「2人は助かります…よね…!!」
警官と救急隊員が疑問を浮かべながら顔を合わせている
そりゃそうだろう
俺が刺したのに、その本人が相手の安否を聞くなんて…
「全力を尽くしますが……それより、この処置は一体、、、」
「…君、詳しいことは署で聞くから。」
「あ、それじゃあ!!それじゃ!最後に!最後にひとつだけ!!!」
まだだ
まだ終わってない
まだ俺の役割は終わってない…!!!
「っ!この傷跡……」
「…ひどい、、、」
伊織の背中のこと…
伝えないと…!!!
「その!彼女の背中…
その傷跡のこと、本人には言わないでやって下さい!!!」
「は?言わないでって、、」
「本人知らないんです!
自分の背中、見たことないんです!!!」
「?」
救急隊員はわかりやすく理解できないと言うような顔をしている
俺は更に詳しく話そうと口を開こうとした
「すみません、この怪我人達、そろそろ…」
「っ!」
そうだ
2人とも治療したと言っても応急処置
すぐにでも搬送しないといけない
…時間がない……!!!