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ONE MORE CHANCE【東リべ】

第11章 Bloody Halloween


『はい、圭くん』

「え、」

『圭くんが持ってなよ。』

「ああ、結成のキッカケはお前だしな」

「それがいい」

「預けたぞ!」

「え、でも金…」

『私が良いって言ってんだからいいの!』

「…わかった!
大事に、預かっとくぜ…」










今でも、俺が持ってる

…いつも肌身離さず持ってた





ブワァ!!!

「っ!」






目も開けてられないほどの風が前から吹き付ける

なんだ急に…!!!











ーーー
ーーー
ーーー














「お前ら、話がある」

「…」







これは、、、









「…もう2度と伊織を前線には出さねぇ。」


「…マイキーがそう決めたなら、俺たちもそうする。
いいな、お前ら」

「当たり前だ。
…2度と、あんな目には合わせねぇ」

「…伊織にはどう説明する?」












伊織を喧嘩の場には連れ出さないことを決めた、

アイツを周囲から隠すことを決めた、


あの日の記憶…



マイキーの表情だけが暗くてよく見えねぇ











「アイツには言うな。
何が引き金になるかわからねぇ。出来るだけ今まで通り接しろ。」

「…」

「何があっても夜1人にするな。」

「わかった。」

「…真一郎くんはなんて?」

「…そっとしといてやれって、、、」

「そっか…」

「待っててやろう。いつまでも。
…アイツが元に戻るのが何年先でも、何十年先でもずっと」

「当たり前だ。
…何があっても、伊織は東卍の一員だ。」




























…この日から、伊織は本当に一度も喧嘩の場に出してない



それなのに、、、俺のせいで今日、伊織は…



















自分の腹を刺そうと振り上げたナイフ


突き刺したのは俺の腹じゃなかった




細くて小さい手が俺の身体を抱き、俺の何倍も小さな背中を俺は思い切りナイフで貫いた








あの感触と伊織の鮮血が飛び散った光景を、俺はきっと何度も思い出して、永遠に後悔し続けるだろう
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