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ONE MORE CHANCE【東リべ】

第11章 Bloody Halloween


「伊織…約束って、あの日の………」
















一虎くんがそう呟いて静かに瞳から涙を落とす



伊織さんは周りには目もくれず、ウエストポーチの中身をひっくり返してガサガサと手を動かす

…彼女の視界にはもう、場地くん以外何も映っていない














「っ!」







バサッ
















俺も邪魔な学ランを放って、伊織さんの近くに寄る















「…タケミっち、それ、、、どこで…?」


「え?」


「…このお守り…」



















マイキーくんが俺の学ランから落ちたお守りを拾い上げてそう問う




お守り…ああ、稀咲の任命式の時の集会後に拾った、、、


















「神社で拾ったんです。
あの…三番隊隊長任命式の時の集会の後…」



「?お守り…」

「!それって…!」



「?」



















あ、そういえばあのお守りの中身、マイキーくん達の写真だったっけ、、、




















『…術野から目を離すな。』

「え、」

『患者が死ぬ』

「っ!」

『コッヘル』

「は?」

『早く』














伊織さんはそう言って右手を俺に差し出す



え、誰と勘違いしてるんだ…??
















「伊織さん!俺タケミチですよ!!」

『っ!あ、、、そっか…ごめん』


















ハッとしたように俺の顔を確認する


…もしかして、、、もう意識が混濁して………




















「場地、ずっと待ってたのか…
…あの日の、お守りだ」















マイキーくんがそう言ったのが、聞こえた


あのお守り…なんなんだ?

それに一虎くんが言ってた約束ってなんのことだ?
















『タケミっ、、ち、右手の袋の中、開けて貸して』

「あ、はい…!」

『ハァッ、、、集中…
今はこっち』

「わかりました…!」













俺は伊織さんの隣に座って、彼女の言うものを手元に運んだ

…今は、俺にはそれしかできないから
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