第11章 Bloody Halloween
「ケンチン、仕切りの話ついた?」
「ああ。ICBMの阪泉に頼んだ。」
「そっか。ありがと」
『…気をつけてね、2人とも…』
「大丈夫だよ、伊織。
場地連れ戻してくっから。」
「安心して待ってろ。」
『うん…』
万次郎とけんちゃんの支度を手伝いながらそんな話をする
…仕切りが付くほどの喧嘩
やっぱり準備してきて正解だった
ギャラリーが多い喧嘩なら、けんちゃんの時のように様子を伺いながら隠れるなんてことはできない
「じゃあ、行ってくる」
『うん…』
「大人しく待ってろよー」
『…』
そう言ってバイクに乗って走っている2人を見送る
角を曲がって2人の背中が見えなくなると、私は急いで部屋に戻って自分の支度にかかった