第10章 Betrayal
「ち、ちょっと待ってください!!
場地くんは!マイキーくん達と東卍を作ったメンバーなんですよね!?何で東卍を裏切れるんですか!!」
「ハッ、創設メンバーだから東卍を裏切らない?
…冗談言うなよ。
そいつも創設メンバーだぜ?」
え、
そいつって、、
リン
「ふっ」
あ、
あの写真の6人目…あれ一虎くんだったんだ…!!!
確かに首のタトゥー…同じだ!!!
「…一虎は東卍を恨んでんだよ。
忘れもしねえ。中1の夏、マイキーの誕生日の数日前だった…」
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ーー
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「海だ!!!」
「潮風最高!」
「気持ち〜!!!!」
俺たちは海までツーリングしてた
みんな乗り慣れないバイクを飛ばしながらはしゃぐ中、マイキーだけが原チャでペケペケ間抜けな音を鳴らしながら追いかけていた
「マイキー遅え!!」
「いい加減単車に変えろよ。総長だぞ?」
「俺の愛車バカにしてんの?
バブの50ccモデル、ホーク丸だ!」
「ただの原チャじゃん」
「バブにしか乗りたくねーって言うけど、誰も譲ってくれる先輩いないんだししょうがねえだろ。」
「オイオイオイ!マジか!?」
「特攻服着て原チャ転がしてるガキンチョがいるぞ???」
「東京卍會?聞いたことねえ」
「…」
「せっかく出会ったんだからよー!
その原チャリ、ぶっ壊してやる」
「…俺のホーク丸に指一本でも触れたら…殺すよ?」
「あ?」
「…」
マイキーのその冷たい目つきに、あきらかに年上のそいつらはさっさと逃げて行った
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「その時からマイキーは無敵にカッコよかった」