第10章 Betrayal
「オラッ」
「うおっ!!」
背中を押されて数歩前に出る
…っ、何されるんだ、俺は、、、
「テメェ、この前の…殺されに来たのか?」
「!」
場地くん…!
「殺せェ!」
「殺せ!」
「殺せ!」
「殺せ!」
「殺せ!」
あたりから聞こえる殺せのコール
…っ、
場地くんを連れ戻しに来たのに、場地くんに殺される…!!!
スッ
半間が手を上げると、さっきまで殺せコールで沸いていた会場が一気に静まり返る
と、半間が歩きながら話し始めた
「東卍の創設メンバーで、壱番隊隊長の場地圭介!!!
コイツが東卍を捨てて芭流覇羅に入りたいと言っている!!!
これはドデケェ案件だ!!
場地の入隊は東卍潰しの大きな戦力になる!!!!
だが、、、その前にひとつ、疑問を解消しねえとなぁ
コイツは東卍のスパイかも知れねえ…!」
っ!なるほど…!きっとそうだ!!
創設メンバーの場地くんが裏切りなんて…ありえねえ!!!
「そこで!一虎に証人を用意してもらった!!
これより!証人喚問を始める!!」
俺が、、、証人!
そのために呼ばれたのか…!!!
「花垣武道ィ」
「は、はい」
「ここにいる場地は、東卍の集会で何を話した?」
「え、えっと…芭流覇羅に行く、東卍は敵だって…そう言ってました」
これで、いいのか??
わからねえ
確かにそう言ってたけど…そのまま言ってよかったのか…?
「一虎ァ、どう思う?」
「踏み絵に証人喚問、もう良いんじゃないですか?
場地は戦力としても使えるし、俺がいない間の東卍にも詳しい。
芭流覇羅に入れるだけの価値もありますよ」
「ふうん」
俺が、いない間…?
「いいんだな?場地。
俺たちは東卍を潰す。そして…マイキーを殺す」
「っ、」
「ああ。
力を貸すよ、一虎」
「は、」
「これで十分なんじゃない?」
「よし、本日をもって、場地圭介を芭流覇羅のメンバーとする!!」
嘘だろ…このままじゃ場地くんを連れ戻せない…!!