第10章 Betrayal
芭流覇羅のアジト…
「ゲーセン?」
「そ、まあとっくに潰れてってけどね」
一虎くんは年少にいた…
道中でそう聞いた
……一体何したっていうんだ、、、
いや、それよりも、、、
今は芭流覇羅の目を盗んで場地くんを取り戻すんだ!
俺は一虎くんの後を着いて立ち入り禁止の標識を超え、廃ゲーセンに足を踏み入れた
「っ!」
暗い
至る所から匂うタバコ
…明らかに東卍とは雰囲気が違う
ドゴッ…バキッ!ドッ、ガッゴッ……ドガッ
なんの音…?
っ、え…
「場地くん!?」
一虎くんに着いて行った先では、場地くんが誰かに馬乗りになって、ひたすら顔を殴り続けていた
殴られている方の人の顔はもう、原型を留めていない
「…か、一虎くんコレ…一体何してんスか…?」
「何って、踏み絵だよ」
「踏み絵?」
「場地の信仰を試してんだよ。
東卍から芭流覇羅に宗旨替えするなら、それなりの覚悟が必要だろう?
今場地が殴ってるのは東卍の壱番隊副隊長。場地の1番の腹心だ。」
「壱番隊の副隊長!?」
「神であるマイキーを裏切るなら、信じる絵を踏まねえとな」
「っ!」
ひでぇ
「ハァ、ハッ、ハァ…
ふっ、、、
どうよ、これで認めるだろ?半間クン
俺の芭流覇羅入り!」
半間…
「すげえな、お前、そいつずっとそばにいた奴だろ?」
「よくそこまでできるね…」
「んだよ、俺は説教聞きにきた訳じゃねえぞ?」
「ヒヒッ」
横に数人の男を侍らせ、一際高いとこから場地くんを見下ろす半間
…何度見ても嫌な目だ
「一虎ぁ」
「はーい」
「用意できたぁ?」
「うん、コイツが〜
花垣武道、東卍の新メンバー」
「へ?」
もしかして、次の踏み絵は………
「ふぅん…お前が花垣ぃ?」
「!」
「……前に出ろ」
「っ!!!」