第10章 Betrayal
「にしても…場地の奴、なに考えてんだか…
伊織昨日なんか聞かなかったか?」
『…なにも。
芭流覇羅行くの一点張り。
でも、圭くんは優しいよ。本気で裏切ったりはしない。
2人もそれはわかってるでしょう?』
「ああ。
俺、アイツ居なくなったら嫌だ。
アイツは東卍に、俺に絶対必要な奴だ。
だから、、、タケミっちにさ、芭流覇羅から場地を連れ戻せって頼んだ。」
『え?』
「…きっと、アイツならやってくれる気がして…
新入りだからこそ言えることって、あるだろ?」
『…』
「へぇ、タケミっちにねぇ、、、」
「…だから俺はもう少しアイツの頑張りを待ってみるよ」
『…そう』
…タケミっちは圭くんを連れて戻ることはできない
圭くんの目的は稀咲の探りとカズくんの心を救うこと
…それは東卍にいてできることじゃない
…万次郎にとって、圭くんがどれほど必要なのかは知ってる
カズくんへの気持ちの衝動の1番のストッパーが圭くんだった
…私にもけんちゃんにも止められない
圭くんだから止められた
…でも、万次郎は芭流覇羅にカズくんがいると知ったら、どう思うんだろう
圭くんは東卍と万次郎、そしてカズくんのために動いてる
それを万次郎は知らない
知らないで、圭くんがカズくんのところに行ったって知ったら…
彼は何を思うんだろう